2022 年度「プログラミング」期末テスト（オンライン）

注意事項

• 試験時間は 90 分（14:40 〜 16:10）とする。
• 教科書・プリント・参考書などは持ち込み可能である。
  （量に特に制限はないが、プリントは一冊に綴じ、隣の人の領域を侵犯しないようすること。 また、テスト中の物品の貸し借りは禁止する。）
• 使用できるソフトは、ブラウザー（Firefox / Chrome 推奨）、 エディター（メモ帳・MkEditor・サクラエディター・Visual Studio Code など)、 コマンドプロンプト （およびその中での cl, gcc, python, cd, dir などの C 言語、Python 言語のコンパイルと実行に必要なコマンド）である。
• 不正行為の定義はペーパーでのテストに準じるものとする。つまり、 メール, チャット, Messenger, FTP, WinSCP などの通信系ソフトは使用禁止 （通知も切っておくこと）、 ブラウザーも掲示板、Web メールなどの他人との通信が可能なページ（対話型 の AI など人間と区別することが困難なものも含む）は閲覧禁止 （もちろん課題提出用ページは除く）、 stfile のネットワークフォルダーも使用禁止とする。
  （Google, Yahoo など検索系のページは利用しても構わない。）
• 私語や携帯電話の使用などペーパーテストで禁止されていることは、オンラインテストでも禁止である。

問題

以下の問に答えよ。

• （必須）繰返し:
  提出ファイル名: feb10_1.c

  下に示すように、正の整数 n をキーボードから受け取って、1 から n までの整数を表示し、区切りとして、各数の後に空白を表示するが、

  • 7 で割り切れる整数

  • 4 で割ると 2 で余る整数

  は飛ばすプログラムを作成せよ。 （n として負の数または 0 を受け取ったときは、改行のみ表示するか、もしくは何も表示しなくてよい。）

  実行例 1:

  正の整数を入力してください: 4↵
  1 3 4
  

  実行例 2:

  正の整数を入力してください: 15↵
  1 3 4 5 8 9 11 12 13 15 
  

  実行例 3:

  正の整数を入力してください: 0↵
  
  

  実行例 4:

  正の整数を入力してください: 1↵
  1 
  

• （必須）多重ループ:
  提出ファイル名: feb10_2.c

  下に示すように、0 以上の数 n をキーボードから受け取って、 ディスプレイ上に、最も上の行の長さが n で、長さが 1 ずつ減る左上直角三角形を表示するプログラムを作成せよ。 文字は 1 から始まり 1 ずつ増える数（を10 で割った余り）を表示するが 4, 8, 12, …番目（4 の倍数番目）は数字の 代わりに「!」を表示せよ。 また、一番最後に（余分な空行を開けずに）end と表示せよ。 （n として負の数または 0 を受け取ったときは、end のみ表示する。）

  実行例 1:

  非負の整数を入力してください: 6↵
  123!56
  7!901
  !345
  !78
  9!
  1
  end
  

  実行例 2:

  非負の整数を入力してください: 12↵
  123!567!901!
  345!789!123
  !567!901!3
  45!789!12
  3!567!90
  1!345!7
  89!123
  !567!
  901!
  345
  !7
  8
  end
  

  実行例 3:

  非負の整数を入力してください: 0↵
  end
  

• （必須）関数:
  提出ファイル名: feb10_3.c

  int 型の引数 \(n\) を受け取り、次のように定義される数列 \(\{a_i\}\): \[\begin{array}{rlll} a_0 & = & 1 \\ a_k & = & k \cdot a_{k - 1} \ \ \ & (k\ が奇数のとき)\\ a_k & = & (k - 1) \cdot a_{k - 1}\ \ \ & (k\ が偶数のとき) \end{array}\] の、\(n < a_k \) となる最小の \(k\) を返す関数 int foo(int n)を定義せよ。 なお、\(a_1 = a_2 = 1,\; a_3 = 3,\; a_4 = 9,\; a_5 = 45,\; a_6 = 225, \cdots \) である。

  main 関数は以下のコードを利用して、確認せよ。

  /* … 略 … */ int main(void) { int n, k; printf("整数を入力してください: "); scanf("%d", &n); printf("%d < a_{%d} です。\n", n, foo(n)); return 0; }

  実行例は、以下のようになる。

  実行例 1:

  正の整数を入力してください: 0↵
  0 < a_{0} です。
  

  実行例 2:

  正の整数を入力してください: 8↵
  8 < a_{4} です。
  

  実行例 3:

  正の整数を入力してください: 9↵
  9 < a_{5} です。
  

• （必須）関数と配列:
  提出ファイル名: feb10_4.c

  int 型の配列 v と、 int 型の引数 a をこの順に受け取り、 v[0] 〜 v[i] の和が a 以上となるような最小の添字 \(i\) を返す （v[0] 〜 v[i] の和が一度も a 以上とならないときは -1 を返す）関数 int bar(const int v[], int a) を定義せよ。 ただし、この関数は引数として配列の要素数を受け取らず、配列にヘッダー limits.h に定義されているマクロ INT_MIN に等しい要素が現れたら、 その直前の要素を配列の最後の有効な要素と見なす。

  main 関数は以下のコードを利用して、確認せよ。

  #include <stdio.h> #include <limits.h> /* … 略 … */ void showBarResult(int i, int a) { if (i >= 0) { printf("添字 %d のところで和が %d 以上になります。\n", i, a); } else { printf("和が %d 以上になることはありません。\n", a); } } int vx[] = { 1, 2, 3, 4, 5, INT_MIN }; int vy[] = { 2, 4, 6, -10, 3, 7, INT_MIN }; int vz[] = { 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, INT_MIN }; int vw[] = { -3, 1, 2, 3, INT_MIN }; int main(void) { int ix, iy, iz, iw; int ax = 10, ay = 5, az = 10, aw = 0; ix = bar(vx, ax); printf("vx は"); showBarResult(ix, ax); iy = bar(vy, ay); printf("vy は"); showBarResult(iy, ay); iz = bar(vz, az); printf("vz は"); showBarResult(iz, az); iw = bar(vw, aw); printf("vw は"); showBarResult(iw, aw); return 0; }

  この場合、プログラムは、

  vx は添字 3 のところで和が 10 以上になります。
  vy は添字 1 のところで和が 5 以上になります。
  vz は和が 10 以上になることはありません。
  vw は添字 2 のところで和が 0 以上になります。
  

  と出力する。（vx, vy, vz, vw をいろいろ変えて試してみよ。 ）

• （ボーナス）Python リスト内包表記:
  提出ファイル名: feb10_5.py

  整数 \(n\) を引数として受け取って、\( 0 \le x < n,\; 0 \le y < n \) を満たす 整数 \(x\), \(y\) の組（タプル）で \(x ^ 2 + y ^ 2 < n ^ 2\) となるもののリストを返す関数 chome を Python で定義せよ。（リストの中の順番は、この問題では問わない。）

  例えば、chome(3) は [(0, 0), (0, 1), (0, 2), (1, 0), (1, 1), (1, 2), (2, 0), (2, 1), (2, 2)] を、 chome(4) は [(0, 0), (0, 1), (0, 2), (0, 3), (1, 0), (1, 1), (1, 2), (1, 3), (2, 0), (2, 1), (2, 2), (2, 3), (3, 0), (3, 1), (3, 2)] を返す。